医療、介護だけじゃない、生活がある。
地域の人々すべてとつながって、
「あなたが大切にしていること」を支えたい。
病気になったり、歳をとって弱ったりしたら、あなたはどこに居たいでしょうか。 もちろん病気を治すために入院したり、通院したり、介護を受けるために施設に入ることもあるかもしれません。ですが、ほとんどの人は、住み慣れた自宅、住み慣れた地域で、できる限り、できれば死ぬまで、自分の好きなように生活を続けたいと願っているはずです。 このサイト「ドッコ」は、上野原で在宅医療を手がける、上條内科クリニックの上條武雄医師が、病院や医療という枠を飛び出して、地域で医療や介護を必要としながら生活をする人々に、いろいろな情報を届けたいと立ち上げたものです。
「ドッコ」が上野原の地域に住むみなさんに向けて発信する情報はさまざまです。 今、上野原の医療、介護、看取りなどのどんなことが話題になっているのか。 病気などで生活が不自由になったとき、どんな人たちが支えてくれるのか。 医療や介護の、信頼できる情報はどこにあるのか。 そして、だれかと実際につながりたい、と思ったときに、いつどこへ行けば良いのか。 ひとつひとつ、リアルな上野原の動きと連動してお届けしていきます。
「ドッコ」は上野原の医療・福祉にたずさわるさまざまな職種の人たちとも情報の共有と相互発信を行います。 情報発信基地となるのは、医療・福祉の学びの場であり、多職種連携の拠点でもある「桂川てらす」です。
あなたが今、気がかりなことはなんですか? あなたが大切にしたいことはなんですか? 医療や介護が必要になっても、自分らしく生きていきたい。 自分らしく生きたいと願う、家族や大切な人を支えたい。 でも、そのために何をすればいいのかわからない。何がわからないのかも、わからない。 そんなときに、力になりたいと考えているのが「ドッコ」なのです。
かつて病院に勤める医師だった僕は、病院が生活の場になってしまっているたくさんの患者さんを、なんとかして自宅に帰してあげたいと考えていました。ところが、たとえ家に帰れても、その人たちを診る医療が上野原にはありませんでした。
平成23年、上野原市大野に上條内科医院を開き、手探りで在宅医療を始めました。
患者さんの家々をめぐり、生活の中に入っていく医療を提供したい。それには、僕という医者ひとりでは難しい。地域のたくさんの人の力が必要なのです。そんな僕の思い、呼びかけに、さまざまな職種の人たちが応えてくれました。
訪問看護師、介護支援専門員、ヘルパー、薬剤師、歯科医師……社会福祉協議会も地域包括支援センターも、皆がつながりあい、上野原で生活し医療・介護を必要とする人たちを、チームで支えていこうという意識が高まっていきました。
令和という新しい年号が始まる今年、僕が地域に出て行く医者になろうと決めてから8年が経ちます。チームのスキルもマインドも人材も、まだまだ発展途上です。僕が在宅医療をやっていることだって、「家に来てくれる医者がいるなんて、初めて聞いた」と言われることがあります。
だから僕は、上野原に住む皆さんのところへ出かけて行きます。病気のこと、老いのこと、認知症のこと、介護のこと、看取りのこと。地域の皆さんが「これが聞きたい」と思うことを、生の声と言葉で伝えていきたい。チームの仲間からの声も届けたい。互いにもっとつながりを深め、それを地域に還元していきたいのです。
「病気になって、歳をとって、つらいけれども、この人に会えて良かった」
上野原に住むみなさんが、「支えられている」「つながっている」と感じられることを目指して、もっともっとすごい「チーム力」を育んでいきたいと考えています。